白髪になってしまうのはなぜ?
一方、白髪の原因は色素をつくるメラノサイト(色素細胞)の機能の低下と、メラノサイトを供給する色素幹細胞の枯渇にある。基本的に治療は難しいが「メラノサイトが休止して白髪になっている場合は、色素幹細胞が残っていれば黒髪に戻る可能性がある」(慶田院長)という。
白髪と薄毛の3大原因は
白髪や薄毛の3大原因は、(1)栄養不足、(2)頭皮の凝り・血行不良、(3)頭皮の過剰な皮脂。毛根は、栄養不足や酸化ストレスにより働きが悪くなり、白髪や薄毛を引き起こす。
まずは栄養状態を整えることから
薄毛、白髪は加齢や遺伝も大きくかかわるが、「まずは栄養状態を整えること」と話すのは、松倉クリニック&メディカルスパ育毛外来の田路めぐみ医師。「特に若くて薄毛に悩む人は栄養不足のケースが多い。栄養を的確に補給して心身の調子を整えるだけで薄毛が改善する人も少なくない。意識してとりたいのが鉄、亜鉛、ビタミンC、たんぱく質。バランスの良い食事を心がけて」と助言する。
同時に、頭皮環境を整えて毛根の働きを高めることも大切。「頭皮の凝りや血流不足があると毛根に栄養が届かず、毛母細胞が働けなくなる。また、頭皮の過剰な皮脂は放っておくと酸化し、毛母細胞の負担に。毛穴まわりの余分な皮脂は取り除いて」(田路医師)。栄養補給と頭皮のケアは、早く始めるほど髪の老化予防に効果的だ。
次回は、白髪をきれいに染める 根元染めのコツとシャンプー選びをご紹介します。
銀座ケイスキンクリニック院長/美容皮膚科医/医学博士/レーザー専門医/皮膚科専門医
松倉クリニック&メディカルスパ(東京都渋谷区)医師
取材・文/渡辺満樹子 写真/鈴木希代江 モデル/松嶋恵理 イラスト/三弓素青