前回は、顔の美肌菌を増やすことで、乾燥や肌荒れ、吹き出物などの肌トラブルを解消できる理由をお伝えしました。今回は肌トラブルのある人ほど効果が実感できる、「美肌菌」を育てる普段の洗顔法とスペシャルケアを紹介します。

前回記事・洗顔しすぎはNG 肌の美肌菌と悪玉菌の均衡をキープ

朝の洗顔で美肌菌を増やし、夜は菌を呼び戻すケアを

 洗顔の目的は汚れなどの不要なものを皮膚から取り除くこと。水だけの洗顔なら、肌の常在菌はほとんど残し、汚れも落とせる。「美肌菌も悪玉菌も残るけれど、美肌菌が抗菌ペプチドを出して悪玉菌の働きを抑えるため、自然に肌の調子が整う」と、ミルディス皮フ科の出来尾格医師。

 しかし、洗顔料で菌を洗い流してしまうと、元の状態にまで繁殖するには約12時間かかるという。1日2回洗顔した場合は、菌の状態が戻る前に再び流してしまうため、肌フローラが乱れた状態が続く。

 日々のスキンケアは、朝は水洗顔、夜のみ洗顔料がベストだ。実際に、3日間朝の水洗顔をした人の肌を出来尾医師が調べたところ、表皮ブドウ球菌、つまり美肌菌が増えていたという。

 ひどい乾燥やベタつき、肌荒れを繰り返している人は、3日間の肌断食もお薦めだ。コスメを使うのも美肌菌を乱す原因のことも。コスメも使わず、3日間水洗顔だけで過ごすと、美肌菌が本来の状態に戻るため、なめらかでツルツルな肌になる。