美肌菌を増やしてトラブルのない肌に

 肌に表皮ブドウ球菌の出す抗菌ペプチドや、弱酸性に保つアクネ桿菌があれば、悪玉菌の増殖は抑えられる。また、表皮ブドウ球菌が出すグリセリン類似成分がバリア機能を強化し、肌の水分を保つため、自然としっとりとしたツルツルの肌になる。

 「美肌菌である表皮ブドウ球菌は、保湿力のあるグリセリンに似た成分を作り、肌の水分をしっかり守る。さらに、抗菌ペプチドを作って、悪玉菌の増加を防ぐ。この二つの作用で、炎症を抑えて、肌荒れのない潤いのある肌を保ちます」と、出来尾医師は話す。

 「美肌菌を増やすには、洗いすぎないこと」(出来尾医師)。そこで今回は出来尾医師が薦める、美肌菌を増やす洗顔法を紹介する。

美肌菌を含むコスメで潤いが1・4倍に
自らの表皮ブドウ球菌を培養して配合したコスメを13人の女性が8週間使用したところ、使用前に比べ、肌の水分量が1.4倍に増えた。一方、表皮ブドウ球菌なしのコスメでは、使用前と変わらなかった。(データ:J Dermatol Sci.;79,119-126,2015)
自らの表皮ブドウ球菌を培養して配合したコスメを13人の女性が8週間使用したところ、使用前に比べ、肌の水分量が1.4倍に増えた。一方、表皮ブドウ球菌なしのコスメでは、使用前と変わらなかった。(データ:J Dermatol Sci.;79,119-126,2015)