代表的な5つの味噌

 代表的な味噌は5つ。左から3つは米味噌で、信州味噌(淡色系辛口味噌)、仙台味噌(赤色辛口味噌)、西京味噌(白色甘口味噌)。次に豆味噌である東海豆味噌(黒褐色辛口味噌)、1番右は麦味噌(淡褐色甘口味噌)。

 麹の原料により米味噌・麦味噌・豆味噌と、合わせ味噌の4種類に分けられる。国内で生産される味噌の約8割が米味噌。原料の種類のほか、塩分と麹歩合などで変わる甘口や辛口などの味、色調などによってさらに分類されている。

「米味噌」で美肌・美白に!

 米味噌の原料は「米麹+大豆」。「シミを薄くするなど美肌に有効な成分は米麹に多く含まれるため、白味噌など米麹の割合が高い味噌を選ぶといい。また、味噌には角層の水分保持に関わるセラミドの産生を促す作用もあることが分かってきた」(前田教授)。

(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂))
(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂))

◆米味噌の味噌汁でシミが減った

(データ:東京工科大学の前田憲寿教授、発酵未来研究所らの共同研究 2014)
(データ:東京工科大学の前田憲寿教授、発酵未来研究所らの共同研究 2014)

 20〜40代の女性22人を、淡色系米味噌を使った味噌汁と味噌なし汁を摂取する2群に分け、それぞれ1日2杯、4週間継続して飲んでもらった。結果、味噌汁摂取群は頬のシミスコアが改善したほか、頬のメラニン量も減少した。

◆淡色・赤色・白色の米味噌

全国で食べられる定番味噌
【1】信州味噌(淡色系辛口味噌)

長野の米味噌。全国の味噌の生産量の約40%を占める淡色辛口味噌の代表で、今では全国的に生産される。酸味のある芳香が特徴。

塩分多めのすっきりした味わい
【2】仙台味噌(赤色辛口味噌)

宮城の米味噌。辛口の長期熟成タイプ。伊達政宗が軍糧用に味噌を造らせた「御塩噌蔵」の伝統を受け継ぐ。肉の味噌漬けや野菜炒めに。

甘みの強い短期熟成タイプ
【3】西京味噌(白色甘口味噌)

関西で食べられる米味噌。米麹の割合が高く甘みが強い。着色を抑えるため精米度を高くし、脱皮した大豆を用いる。西京漬けなどに。