牛乳・納豆・魚は3大骨強化食品!

 骨の材料は食事から──。骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質はもちろん、カルシウムの吸収をよくするビタミンD、骨の形成を促すビタミンKなども欠かせない。これらを多く含む骨の強化に必要な栄養素(※量は、骨強化のための1日摂取推奨量)を下記で紹介しよう。

【たんぱく質】1日65~100g程度

●コラーゲンは骨を強くする“鉄筋” 魚、肉、大豆製品を積極的に
骨を建物に例えたとき、コンクリートに当たるのがカルシウムで、鉄筋に相当するのがコラーゲン。このコラーゲンにより骨に“しなやかな強さ”が生まれる。不足しないようにしたい。コラーゲンはたんぱく質に含まれ、鶏のもも肉100gには22g、アジ1尾には20.7gのたんぱく質が含まれる。牛乳や納豆、豆腐などにも多い。「生活習慣病のリスクを考えると、お肉より魚を多くとるよう心がけて」と女子栄養大学実践栄養学科の石田裕美教授。

【カルシウム】1日700〜800mg

●骨の主成分なのに必要量に達していない栄養素
カルシウムは骨の主成分。骨を守るためには毎日700〜800mgの摂取が推奨されている。ところが、30、40代女性の平均摂取量は430mg程度で、食事摂取基準の推奨量650mgにも届いていない。「毎日、牛乳コップ1杯を足せば、200mgほどプラスできる。ほかに小松菜などの青菜や豆腐、小魚なども加えて、カルシウム摂取の底上げを」と石田教授。ちなみに小松菜3分の1束に136mg、豆腐半丁には180mg含まれる。

【ビタミンK】1日250~300μg

●カルシウムの沈着を助ける納豆がダントツ
カルシウムが骨に沈着する際に必要なのが、オステオカルシンというたんぱく質。この合成にはビタミンKが欠かせない。「多いのは納豆。1パック(50g)で十分な量がとれる。2日に1回の摂取でもいい」と石田教授。たんぱく質やカルシウム、イソフラボンも豊富なので、骨の強い味方。納豆をよく食べる県ほど骨折の発生が少ないという報告もあるほど。ホウレン草や小松菜などの青菜にもビタミンKが多い。

【ビタミンD】1日10~20μg

●カルシウムの吸収を促進 サケやシイタケがお薦め
カルシウムの吸収を促進するのが、ビタミンD。魚に多く含まれるので、魚を食べない人はまるで足りていない。そこで石田教授が薦めるのがサケだ。「切り身一切れで1日量が十分とれる。魚臭さが少なく食べやすい。しかも安価」。干しシイタケやキクラゲにも多い。脂溶性なので油と一緒にとると吸収がよくなる。また、紫外線を浴びることで、皮膚でも合成される。過度の美白は、骨にとっては逆効果。日光を浴びよう!

【大豆イソフラボン】

●女性ホルモン様作用で骨を守る
大豆イソフラボンは大豆の胚芽に含まれる成分。女性ホルモンに似た働きがあり、骨が減るのを抑えてくれる。豆腐や納豆、味噌、豆乳などの大豆製品に多い。水溶性なので一度にたくさんとると尿で排せつされる。1日2回くらいに分けてとるのがお薦めだ。

【ビタミンB6・B12】

●コラーゲンの劣化を防ぐ
血液中にホモシステインというアミノ酸の一種が増えると、骨のコラーゲンが劣化しやすい。そこでとりたいのが、ホモシステインが増えるのを防ぐビタミンB6、B12、葉酸だ。B6 、B12は魚やレバーに、葉酸は小松菜などの緑黄色野菜に多く含まれる。


 「牛乳、納豆、魚のほかに、青菜や豆腐も骨にとてもいい。例えば納豆にはビタミンKやたんぱく質、大豆イソフラボンなどが豊富。一度にいくつもの栄養素を摂取できるので、一石何鳥にもなる」と石田教授。あなたはちゃんと食べている? 1週間の食事をチェックしてみよう。

骨によい食品を毎日食べているか1週間チェック
骨によい食品を毎日食べているか1週間チェック
上は骨強化食品の代表。食べたかどうか、1週間記録してみよう。納豆は1日おきでもいいが、あとの食品は毎日とるのが理想的。1週間のチェックで何が足りないかが見えてくる。意識して食べるようにしよう。
石橋英明
伊奈病院整形外科(埼玉県伊奈町)部長
石橋英明 専門は骨粗しょう症、関節外科など。著書は『骨粗鬆症の最新治療』など。「階段の上り下り、片足立ち、縄跳び……。どれも骨と筋力を鍛える。骨に力がかかるほど、骨は強くなろうとします」。
石田裕美
女子栄養大学実践栄養学科 教授
石田裕美 「毎日の食事に必ず加えてほしいのが、小松菜などの青菜料理。カルシウムやビタミンK、葉酸なども豊富。面倒なときはお総菜を買ってもいい。骨にいい食事はメタボ予防にもつながります」。

取材・文/佐田節子 写真/鈴木 宏 イラスト/吉岡香織

日経ヘルス2015年5月号掲載記事を再構成

この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります