骨の代謝に大きな転機が訪れる更年期
骨の新陳代謝、軟骨の新陳代謝の結果、骨の弱体化が進み、閉経後は閉経前に比べ、骨量が急激に減少する(下記グラフ)。
転んで手をついただけで手首を骨折した、背中や腰が曲がってきたと思ったら知らない間に背骨がつぶれていた……など、ちょっとしたことで骨折する「骨粗しょう症」も増える。「骨の減少は、女性全員に起こる現象。40代の更年期から徐々に減り始め、閉経後にグンと加速する」と石島准教授。
□あまり運動しない、子供のころ運動しなかった
□あまり日に当たらない、UVケアは万全だ
□乳製品、魚、大豆製品をあまり食べない
□家族に骨粗しょう症の人がいる
□更年期だ、または閉経している
骨がもともと弱い人は、そこからさらに弱体化が進むので要注意! やせている、あまり運動しない、日に当たる機会が少ないという人は、骨が弱い可能性がある。一方、軟骨はほとんど代謝しないので大切に使うことがポイントだ。
やせている人は骨密度が低い?
40歳を超えたら骨の「貯金」を知っておくべきといわれ、編集Nは、DXA法で骨密度を調べてみた。腰椎は20〜44歳の健康な女性の骨密度平均値(YAM)とほぼ同等だったが、大腿骨(頸部)は「骨量減少症」に該当。更年期を考えると不安になり、食事と運動の対策を始めることにした。
次回は、骨を強くするトレーニングや食事を紹介します。
順天堂大学医学部整形外科学講座 准教授
伊奈病院整形外科(埼玉県伊奈町)部長
取材・文/佐田節子 写真/鈴木 宏 図版/三弓素青 写真/PIXTA