食べグセ直しでやせ体質、肌輝く
気づいても変えにくいのが食べグセ。直す方法を具体的に紹介します。「帰宅が遅いから夕食が遅くなって…」という人は、朝食をチェンジ! お菓子を食べてしまう人は、お菓子を減らす前に、充実したご飯をしっかり食べる! これなら無理が少ないから、きっと食べグセが変わります。
お菓子食べタイプ
解決法は ⇒ まともな食事をとればお菓子は減る
このタイプの問題は「お菓子を食べたから」と食事を減らすこと。糖質と脂質が過剰で、たんぱく質や食物繊維、ビタミン・ミネラルが不足する。太りやすい、肌が荒れる、疲れやすい、と感じるのはそのせいだ。「まずは『食事』をちゃんととること。ご飯とたんぱく質のおかずと野菜。定食をイメージするといい」(澤登院長)。定食屋やコンビニのサラダ、納豆を利用してもいい。お菓子を招くコーヒーは減らそう。
多すぎるのは「糖質と悪い油」 糖質と油だけの食品は避ける
夜遅食べタイプ
解決法は ⇒ 最初に朝食を変える
夜遅く食べる人はたいてい、朝はお腹がすかないから、と朝食を抜きがち。だが「1食欠けてしまうと、その後の2食で1日分の栄養をすべてとるのは難しい」(澤登院長)。まずは、朝に何か栄養をとりたい。
お薦めは大豆製品と野菜または果物を。これだけでも栄養バランスの偏り防止に役立つ。このタイプは、胃腸などの消化器官が夜の間も働いて疲れているので、週末は少し休めよう。夜は野菜だけにしてもいい。
多すぎるのは「胃腸にかかる負担」 週末に胃腸を休ませる
肉・魚不足タイプ
解決法は ⇒ 野菜は二の次、肉・魚を増やす
最も多くの女性に不足している栄養素は鉄分。毎月、月経時に鉄分を失ってしまうから。「鉄分ならホウレン草を食べている」という人も、動物性のものをもっととってほしい。動物由来の鉄分は「ヘム鉄」で、植物由来のものよりも体内に吸収されやすいためだ。
動物由来の鉄分ときくとレバーをすぐに連想するが、レバー以外の普通の肉や魚(牛ひき肉、卵、マグロ、アサリ)などにも入っている。
多すぎるのは「必要以上の野菜」 野菜は増やさなくていい
隠れアレルギータイプ
解決法は ⇒ 食べすぎ食品を減らす
「腸内環境の悪化が考えられる。個々の食材を控えると同時に腸内環境の改善にも取り組む必要がある。(アレルギー検査で)ヨーグルトに反応が出る人は、植物性の発酵食品やサプリメントなどで善玉菌をとるといい」(澤登院長)。
食べグセ直しに成功するための5つの心得
・ご飯・大豆以外は週に4回まで
写真で記録すると分かるが、好きなもの、調理が簡単なものなど、意外と同じ食品ばかりを食べている。それが栄養の偏りやアレルギーの原因になる。週4回までに。
・カロリーだけで食事を考えない
太りたくない、とカロリーは気にしがちだが、それが栄養バランスを崩す。「カロリーで選ばずに栄養バランスを整えたらやせた」という読者をお手本に!
・早食い・丸飲みは厳禁
急いでよくかまずに飲みこむと、肉などが十分に分解されず、腸の悪玉菌のエサになって腸内環境を悪化させる。これが栄養の吸収を低下させ肌などの不調のもとに。
・和食の登場回数を増やす
フードアレルギーの原因となる食品を避けるには「昭和30年代の和食から卵を除いたもの」が最適。和食は油が控えめで、ご飯は良質のたんぱく源にもなるのでお薦めだ。
・食べグセ直しは朝食から
食べ方を変えたくても、仕事で早く帰れない、昼は外食…。そんな人でも変えられるのが「朝食」。今すぐスタートしよう。
※【読者アンケート概要】2014年2月27日~3月14日までの16日間、『日経ヘルス』および『日経ウーマンオンライン(当時)』の読者を対象にウェブ上で調査を実施。回答した女性211人に、自分に当てはまる食習慣を尋ねた。回答者の平均年齢は38.0歳。
三番町ごきげんクリニック 院長
新宿溝口クリニック 院長
取材・文/宇野麻由子、大屋奈緒子(日経ARIA編集部) 写真/鈴木愛子