「ゆっくり食べるだけダイエット」に役立つ、よくかむ食材をランキングで紹介しよう。硬い食材や弾力がある食材だと自然とかむ回数が増え、ゆっくり食べられる。

日常的に食べる食材はどのくらいかむものか?
日常的に食べる食材はどのくらいかむものか?

 ゆっくり食べるには、自然とよくかむ食材を日々の食事に取り入れるのも手だ。お薦めは硬いものや弾力のあるもの。「筋線維が多いタコやイカ、食物繊維が多い野菜、キノコ、乾物などが代表例。水分や脂肪分が少ない食材も、口の中で唾液と混ぜ合わせないと飲み込めないので、少量でもよくかむことになる」(和洋女子大学家政学部学部長の柳沢幸江教授)。

 また、「食材は、調理をするほど柔らかくなってかむ回数が減る」(柳沢教授)。生野菜のように手を加えずに食べる、あまり細かく切らないなどの工夫をすることで、かむ回数を減らさずに食べられる。

似た食品でも、かむ回数は違う

 似た食材や料理でもかむ回数に差が出ることも覚えておこう。同じ主食なら、汁気があり、表面がツルッとしているパスタやうどんより、ご飯やパンのほうがかむ回数は多くなる。さらに、パンでも、材料や加工方法の違いでかむ回数が変わる。お菓子なども同様で、バターをたっぷり使ったソフトクッキーよりも硬いビスケットのほうがかむ回数は多い。

材料や加工方法で硬さや弾力に差
パン
 硬いフランスパンのかむ回数は、耳なし食パンの約2.4倍。もっちりとしたベーグルもかみ応え十分だ。
 フランスパン(63.3回)>ベーグル(46.7回)>耳なし食パン(26.5回)
煮物
 煮ると柔らかくなるジャガイモや、脂肪分の多い肉を使う肉ジャガよりも、根菜が多い筑前煮はかむ回数も多い。
 筑前煮(35回)>肉ジャガ(16回)
※データ:柳沢幸江、田沼敦子著『Welcome to かむかむクッキング』医歯薬出版