運動しなくてもダイエットにつながる「ゆっくり食べるだけ! ダイエット」は、よくかんで味わうことが最も大切。効果を最大限に発揮する食べ方とは?

 ゆっくり食べるといっても、どの程度の時間をかければいいのだろう?

 和洋女子大学家政学部学部長の柳沢幸江教授は「1食15分程度が目安」という。「かむ回数の平均は2秒間で3回。ゆっくり食べれば、自然とかむ回数は増える」(柳沢教授)。かむ回数が増えれば消費カロリーが増えるだけでなく、満腹中枢が刺激されて満腹感を感じやすくもなる。あご周辺の咀嚼(そしゃく)筋をしっかり使うことで、顔のたるみを防ぐ効果も期待できるという。

 つい早食べしてしまうという人は、「ひと口分を小さくするといい」(柳沢教授)。水で流し込まないこと、かみ応えがある食材を選ぶことも得策だ。

 食べた量を実感しながら食べることもポイント。「食べた量が把握できない状況だと、必要以上に食べ過ぎるという米国の研究がある」(林直亨 東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院教授)。スマートフォンなどを見ながら「ながら食べ」をしている人は、やめて食事に集中しよう。

スマホを見ながら食事をすると、食べ過ぎを招いたり、満腹感を得られない原因に (C)PIXTA
スマホを見ながら食事をすると、食べ過ぎを招いたり、満腹感を得られない原因に (C)PIXTA