前回、冷えや便秘解消に抜群の効果がある白湯の中でも、一気に効果が高まる「スパイス白湯」をお伝えしました。今回は、看護師で漢方や薬膳、ハーブ、アロマセラピーに詳しい市野さおりさん直伝のお悩み対策ブレンドを紹介します。

空腹しのぎにスパイス白湯 冷えと便秘もすっきり解消
・効能別・基本のスパイス白湯にプラスαで5大悩み解消 ←本日はココ

基本のスパイス白湯にさらにスパイスを追加

 前回記事「空腹しのぎにスパイス白湯 冷えと便秘もすっきり解消」で紹介した「基本のスパイス白湯」だけでも、お腹から温まるのを実感できたはず。さらにスパイスをプラスしたり量を変えたりすることで、得られる効果が変わるのがスパイス白湯の魅力。日ごろから効能別に飲み分けているという市野さんに、家に常備しているスパイスでもできるブレンドを教えてもらった。

 「スパイスのブレンドであるガラムマサラを加えるだけでも、効果が一気に早まる。イチオシは、基本の2つに、ガラムマサラとジンジャーを加えた「万能スパイス白湯」。便秘や冷えはもちろん、むくみもとれて、体調が良くなる最強の組み合わせ」と市野さん。

 スパイスは直射日光を避け、乾燥した涼しい場所に保存を。

ストレス腸、カゼ気味、冷え対策のブレンド

 ストレス腸、カゼ気味、冷え対策のブレンドスパイス白湯の画像

【1】ストレス腸にブラックペッパー
ストレスがあるときの腹痛や、冷えでお腹がゆるいときなど腸トラブルの緩和に。「辛み成分が血流を良くして、胃腸を温める」(市野さん)

【作り方】
耐熱カップにコリアンダー3振り、クミン3振り、ブラックペッパー2振り、塩1つまみを入れ、白湯を100〜150ml注ぐ。

【2】カゼ気味のときにブラックペッパー、ジンジャー
ブラックペッパーは漢方でも温め効果が高く、冷えをとる働きがあるとされる。カゼのひきはじめにはジンジャーとの組み合わせで悪寒対策に。胃が弱い人は少量から試して。

【作り方】
耐熱カップに、コリアンダー3振り、クミン3振り、ブラックペッパー2振り、ジンジャー2振りを入れ、白湯を100〜150ml注ぐ。

【3】冷えにジンジャー
「ジンジャーには血行を良くし、体を温めて代謝を良くする働きがある。朝や夜飲むと体温が上がって腸もよく動く。便秘が解消しやすくなる」(市野さん)

【作り方】
耐熱カップに、コリアンダー3振り、クミン3振り、ジンジャー3〜4振りを入れ、白湯を100〜150ml注ぐ。

◆ブラックペッパー

ブラックペッパーの画像

 成熟したコショウの実を果皮ごと乾燥して粉砕したもの。辛み成分のピペリンは体温を調整する受容体を刺激し、エネルギー代謝を高めることが確認されている。

◆ジンジャー

ジンジャーの画像

 西洋医学でも、手足の末梢の血流を良くし、皮膚や深部体温の上昇が確かめられている。エネルギー代謝を高めて脂肪を燃やし、代謝を高める。辛み成分の6-ジンゲロールには肥満抑制効果も。