本当の食欲センサーを磨くメソッドとは?

 「30秒、食事見るだけ」と並行して行いたいのが、「朝」「夜」脳科学ダイエットメソッド。朝と夜、体の内側の感覚と向き合うメソッドを取り入れると、衝動が起こりにくい脳に。早速やってみよう。

朝の呼吸フォーカス
 呼吸にしっかり注意を向け、自分の内面を見つめる力を磨く「呼吸フォーカス」。偽物の空腹感に惑わされにくくなってくる。

1. 椅子に浅く座り、足、手のひらなど体に意識を向ける。
2. 鼻呼吸をしながらお腹の動きや呼吸の状態に意識を向ける。
3. 雑念が浮かんだら呼吸に意識を戻す。10分ほど続ける。

夜のボディスキャン
 体の感覚に集中する「ボディスキャン」は就寝前に。これを行うと食事量を適切に調整できるようになる、という研究報告もある。あお向けで目を閉じて体が床に沈むイメージで呼吸に注意を向けよう。

1. 左足の指1本ずつに注意を向けてゆっくり呼吸。右足も行う。
2. 左のかかと、足の甲、足首に注意を向ける。右足も。
3. 左脚全体を意識して呼吸をする。右脚も同様に。
4. 骨盤、背中、お腹、胸の順番に意識を向けて呼吸する。
5. 首、あご、唇、歯、頬、目の順に意識して呼吸する。
6. 頭頂から、体全体がきれいになるイメージで息を吸う。吐く息とともに体内がきれいになるイメージで頭頂から吐く。

 次回は、実際に自身も8kgやせたという久賀谷さんに、脳科学ダイエットを続けるコツを詳しくインタビューします。

久賀谷 亮
医学博士
久賀谷 亮 医学博士。イェール大学医学部精神神経科卒業。臨床医として精神医療の現場で8年従事の後、2010年、ロサンゼルスで「TransHope Medical」開業。マインドフルネス認知療法にも取り組む。

取材・文/柳本 操 写真/鈴木 宏 モデル/MIKA