「菌」の訓読みは「きのこ」。キノコは、カビや酵母などと同じ「真菌」に分類される微生物で、腸内フローラを構成する「細菌」とは違う構造を持ちます。腸の働きを活発にし、体に脂肪がつきにくくなるというキノコのパワーに迫ります。

お通じ改善が期待できるキノコ

 微生物であるキノコの姿は、私たちの目には見えない。では、普段見慣れたあの形は? 実は、生殖のための一時的な姿だという。「かさから『胞子』を振りまいて子孫を残すために形作られた構造物。緊急事態のときにも作られる。その成分は食物繊維の塊で、野菜よりもカビに近いと考えたほうがいい」(東京農業大学応用生物科学部の前橋健二准教授)。

 どのキノコも食物繊維、特に不溶性の食物繊維が豊富なので、お通じ改善が期待できる。

キノコの「育菌」効果をアップする調理法

・冷凍する
・100℃以下で短時間加熱する
・干す

 キノコの細胞壁に有効成分が入っている。細胞壁を壊す調理法が健康効果を引き出す。食べる量は1日に50〜100g。

 次ページからはさまざまなキノコの種類を紹介する。