脂肪を「燃やす」ワカメ

 一方、ワカメは、脂肪の燃焼を促すダイエット成分、フコキサンチンを豊富に含む。

 北海道大学の宮下和夫教授は「フコキサンチンは光合成が盛んに行われる細胞の表面部分で作られ、ワカメなど肉薄の海藻に多い。内臓脂肪に存在するたんぱく質UCP1を活性化して脂肪燃焼を促す」と話す。

 ダイエット効果を期待するなら、エノキタケは「1日に100g」(江口教授)、ワカメは「1日に乾燥で5g」(宮下教授)を目安にとろう。

ワカメが脂肪を燃やす
ワカメの色素成分フコキサンチンが、内臓脂肪や皮下脂肪といった白色脂肪のUCP1を活性化し、脂肪を燃えやすくする。日本人男性の内臓脂肪が減少したという報告もある。また、水溶性食物繊維の一種、アルギン酸などが余分な脂肪を抱え込み、体の外に出しやすくする。
フコキサンチンで白色脂肪の脂肪燃焼量がアップ
マウスを3群に分け、ワカメ由来のフコキサンチンを含まない餌(対照群)、0.5%含む餌、2%含む餌を4週間与えた。フコキサンチンを摂取したマウスで白色脂肪細胞に存在する脂肪燃焼たんぱく質UCP1が多く発現した。(データ:BBRC;332,392-397,2005)

ワカメを食べるときのコツ
●魚油など体にいい油と一緒にとる
●暗所で保存、早めに食べる

フコキサンチンの抗肥満効果は実は魚油と一緒にとるとパワーが増す。また、乾燥ワカメは光に弱く、保存中にフコキサンチン減少するので早めに食べよう。

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