「魚が体に良い」の3つの理由

1. 魚油は「体脂肪を燃やすスイッチ」をONにする

 脂肪細胞には、余分な脂肪を蓄積する白色脂肪細胞と、脂肪を分解して熱にする褐色脂肪細胞がある。魚油は、胃腸の感覚神経を刺激して交感神経の働きを活発にし、褐色脂肪細胞での脂肪の燃焼を高める。また、白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞のように変化させると考えられている。

2. 朝とるほうが魚油が吸収されやすく「脂質代謝が改善」する

 20~60歳の男女20人を2群に分け、それぞれDHA850mg、EPA200mgを含む魚肉ソーセージ1本を朝食、または夕食に毎日とってもらった。8週間後、朝食で食べた群の血中中性脂肪値が低かった。

■朝とるほうが中性脂肪が少ない
■朝とるほうが中性脂肪が少ない

 また、マウスに4%の魚油を含む餌を朝食または夕食に食べさせ、血中EPA濃度を見ると、朝食にとったほうが吸収率が高かった。

■朝のほうが吸収がいい
■朝のほうが吸収がいい
(データ:大石勝隆さん)

3. 白身魚を食べるだけで「筋肉量が増え」、体脂肪率が低下する

 65歳の女性19人に、3カ月間特別な運動は増やさず、スケトウダラのミンチ肉4.5g入りのスープを毎日飲んでもらい、二重X線吸収測定法で除脂肪量(体重から皮下脂肪と内臓脂肪を除いた量で筋肉量の指標)を見た。結果、3カ月後の除脂肪量が増加した。

(データ:藤田聡教授、日本水産)
(データ:藤田聡教授、日本水産)

 次回は、電子レンジで手軽に作る魚のレシピを紹介します。

藤田 聡
立命館大学スポーツ健康科学部 教授
藤田 聡 南カルフォルニア大学大学院キネシオロジー学部修了。2012年より現職。専門は運動生理学。「魚を食べた上で運動をすれば、さらに除脂肪量を増やせる可能性があります」。
大石勝隆
産業技術総合研究所 細胞分子工学研究部門 食健康機能研究グループ 研究グループ長
大石勝隆 東京大学大学院客員教授、東京理科大学大学院客員准教授。体内時計による睡眠覚醒や代謝の日内リズムを制御する仕組み、食を中心とした生活習慣により生体リズムを制御する方法を研究。

取材・文/武田京子 写真/TOMOMI 料理・スタイリング/新谷友里江 図版/三弓素青 構成/堀田恵美

日経ヘルス2017年12月号掲載記事を再構成

この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります