気分がうつうつして、何もする気にならない……。そんなふうに気分が落ち込んだときは、どうすればいいのでしょう。雑誌『日経ヘルス』から、アドラー心理学に基づいた「ココロの救い方」を発信します。

いつもと同じ通勤ルートを通っている? たまに変えると発見があるかも
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 訳もなく気分が落ち込むときって、ありませんか。なんとなく気が重くて、何もする気が起きない。周りはみんな元気なのに。気づくと「はぁー」とため息をついている……。

 人間なら誰でも、うつうつした気分になることはあります。それ自体は悪いことではありません。大切なのは、そんなときをどう過ごすか。落ち込んだときの上手な過ごし方を知っていれば、恐れることはありません。今回は、そんな方法について、考えていきましょう。

 まず最初に覚えておきたいのは、どんなに落ち込んだ場合でも、時がたてば必ず回復するということ。というのも、気分が落ち込むのは「少しペースを落として」という体からのサインである場合が多いのです。気分が滅入(めい)ると体が不活発になるので、休息が取れる仕組み。そうやって体が回復すれば、ココロも元気になる。こういうことはよくあるのです。

 ときどき「こんなことじゃダメ、ポジティブにならなきゃ」と頑張ってしまう人がいますが、いたずらに頑張るより、「こんなときもあるさ」とゆったり構えているほうが、結果として早く抜け出せるもの。焦らずに、時を待つ心構えが基本です。

 さてその上で、アドラー心理学が伝える、落ち込んだ気分を変えるための法則をお伝えしましょう。「行動を変えるとココロも変わる」という法則です。