大人気だった「アドラー流 ココロのサプリ」連載は、今回が最終回。アドラー心理学に基づいた「ココロの救い方」を発信してきました。今回は改めて、「そもそもアドラー心理学とはどんな考え?」を見ていきましょう。ハッピーなココロを育てるコツは、人間関係を重視するアドラーの思想にあるのです。

植物を育てるようにハッピーなココロを育てよう
植物を育てるようにハッピーなココロを育てよう

 この連載も最終回。まとめとして、アドラー心理学の核心をお話ししましょう。これから先、みなさんが悩みを抱えたとき、アドラー流の考え方を思い出す助けになればと思います。

 アドラー心理学が目指すことを一言でいうと、今回のタイトル「『ラッキーを待つ』から『ハッピーを育てる』私へ」です。

 「ラッキー」とは、たまたま転がり込んでくる幸運のこと。来るとも知れない白馬の王子様を待つような、「受け身」の姿勢です。これに対して「ハッピー」は、自分次第。あなたが世界をどう見るかに左右されます。よくある例えですが、水が半分入ったコップを見て、「もう半分しかない」と思ってがっかりするより、「まだ半分ある」と思える人はハッピーなのです。

 もっとも、こう言われただけで考え方を変えられるなら、誰も悩みません。「まだ半分ある」と自然に思えるようになるには、じっくりとハッピーなココロを育てる必要がある。そんなココロの育て方を教えてくれるのが、アドラー心理学です。