現実的に成長するには小さな変化を積み重ねる

 もっとも、「いいコトをする」といっても、ハードルが高いことにいきなりチャレンジするのは無謀。アドラー心理学の一つの特徴は、どこまでも現実的なことです。夢のような理想は追い求めません。自分が確実にできる「いいコト」をする。これは、ココロを育てる上でとても大事なことです。

 成長とは、今と違う自分になること。ほんの少しの変化でいいのです。低いハードルを設定し、一つずつ越えていく。それで自信がつき、いつしか自己肯定感が大きく育ちます。

 一足飛びに理想をかなえたいと願うのは、白馬の王子様を夢見るのに似ています。どこかから降ってくるラッキーを待つのではなく、自分の足で着実に、ハッピーなココロを育てましょう。それなら、今この瞬間から、すぐに始められるのですよ。

Lesson2 確実に達成できる小さな目標を立てて自信を育てよう
いいコトをするときは、いきなり大それた挑戦をせず、確実にできる小さなコトから始めよう。成功体験を積み、「自分にはできるコトがある」という自信を重ねることで、やがて失敗や批判を恐れない、自己肯定感の強いココロが育つ。
星 一郎(ほし・いちろう)
心理セラピスト
星 一郎(ほし・いちろう) 1941年東京生まれ。東京学芸大学卒。子育てボランティア団体「わいわいギルド」代表。IP心理教育研究所所長。アルフレッド・アドラー博士が提唱した「アドラー心理学」を取り入れた子育て支援やカウンセリングを行う。近著は『話を聞ける子が育つママのひと言』。

取材・文/北村昌陽 構成/平野亜矢(日経クロストレンド編集)写真/PIXTA

日経ヘルス2016年3月号掲載記事を再構成

この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります