現実的に成長するには小さな変化を積み重ねる
もっとも、「いいコトをする」といっても、ハードルが高いことにいきなりチャレンジするのは無謀。アドラー心理学の一つの特徴は、どこまでも現実的なことです。夢のような理想は追い求めません。自分が確実にできる「いいコト」をする。これは、ココロを育てる上でとても大事なことです。
成長とは、今と違う自分になること。ほんの少しの変化でいいのです。低いハードルを設定し、一つずつ越えていく。それで自信がつき、いつしか自己肯定感が大きく育ちます。
一足飛びに理想をかなえたいと願うのは、白馬の王子様を夢見るのに似ています。どこかから降ってくるラッキーを待つのではなく、自分の足で着実に、ハッピーなココロを育てましょう。それなら、今この瞬間から、すぐに始められるのですよ。
心理セラピスト
取材・文/北村昌陽 構成/平野亜矢(日経クロストレンド編集)写真/PIXTA