不完全な自分を認めて今できることをする
人間は誰でも失敗をします。失敗から学ぶことで、人は成長できる。ただしそのためには、失敗を受け入れる必要があります。レッスン2では、失敗した「不完全な自分」を受け入れる方法を学びましょう。難しいことではありません。今の自分が無理なくできることをする。それだけです。
家事を例に取るなら、いきなり「料理も掃除もパーフェクト」を求めるから、現実離れするのです。「今日はシンクまわりだけきれいにすればOK」などと、実現可能な目標を定め、少しずつ実行しましょう。
面白いもので、そんなふうに地に足がついた生活をしていると、「鍋を焦がす」ような失敗をしたときにも、「あーあ、まあしょうがないな」ぐらいに軽く受け流せるようになります。こうなれば、少々の失敗をしても気持ちを切り替え、落ち着いて対応できます。
そして、そんな経験を積み重ねることで、少しずつ「失敗してもなんとかなるものだ」という感覚がココロに宿ります。こんなふうにして、不完全な自分を受け入れ、信頼するところから「自己肯定感」が生まれ、揺るぎない自分を保てるようになるのです。
心理セラピスト
取材・文/北村昌陽 構成/平野亜矢(日経クロストレンド編集)写真/PIXTA