乾燥する冬は、肌が潤い不足になってカサカサに。しかしそれ実は乾燥ではなく、カビの一種かも…? 冬の肌トラブル対策法を紹介します。

・冬の肌トラブルの真実を知る 水虫、カビ、過剰保湿 ←今回はココ
冬に起こりやすい顔の肌トラブルと正しいスキンケア

あなたは大丈夫? 冬の肌トラブルをチェック!

冬でもツルツルのかかとでいたい!
冬でもツルツルのかかとでいたい!

 まずは、自分の足と体の状態についてチェックしてみよう。

【足】
□かかとがガサガサになっている
□爪が厚くなったり、変形したりしている
□毎日同じ靴を履いている

【体】
□保温効果の高い下着を着ている
□ばっちり保湿ケアをしている
□運動などで冬でも結構汗をかく

 「足」に該当する項目が多い人は爪やかかとの水虫の可能性が。「体」に当てはまる項目が多い人は、マラセチア菌の感染に要注意! 下の写真のように、冬なのに体幹部にマラセチアというカビの一種が増殖した例もある。

冬なのにカビが増殖、保温下着と過剰保湿で円形のシミ!
(写真提供:ひふのクリニック人形町の上出良一院長)
(写真提供:ひふのクリニック人形町の上出良一院長)
 写真は44歳女性。体幹部に丸いシミのような色素沈着ができ、皮もむけた。マラセチア菌が皮膚で増殖する「癜風(でんぷう)」と診断。抗真菌薬の内服と塗り薬で治療した。

 ボディクリームによる過剰保湿、保温性の高い下着の着用、運動による発汗が重なり、カビの増殖しやすい環境が整った結果だという。「本来は皮脂分泌の多い男性や夏場に見られる症状だが、条件次第で冬場、女性にも起こり得る」とひふのクリニック人形町の上出良一院長は注意を促す。

 また、保温効果の高い下着を常用している人は、汗や皮脂の分泌が増えやすい。外は寒くても、屋内は汗をかくほど暖房が効いていることも多い。「マラセチア菌は高温多湿で脂の多い環境を好む。重ね着などで上手に体温調節を。アトピー性皮膚炎の人も、保温下着で温まりすぎてかゆみが増すことがあるので気をつけて」と上出院長。