そのかかとのガサガサは水虫かも

 もう一つ、冬の意外な落とし穴が、かかとのガサガサ。乾燥が原因と思っていたら、実は水虫だったという例も少なくない。

 「足の指の水虫ではかゆみなどが強いが、かかとの場合は症状がない。見た目ではひび割れとの区別も難しい」と仲皮フ科クリニックの仲弥院長。冬場は乾燥も手伝い、ガサガサが一層悪化する。またブーツの中は高温多湿で、水虫の白癬(はくせん)菌が活動しやすい環境。

えっ、これが水虫!?
(写真提供:仲院長)
(写真提供:仲院長)
 かかとが硬くガサガサになった水虫(右)。ポロポロ落ちる角質の中に白癬菌が潜んでいる。爪表面に白癬菌が入り込んで白くなった爪水虫(左)。

 水虫は日本人の4人に1人が持っているとの報告もある。かかとガサガサの人はぜひ検査を!

日本人の4人に1人が水虫

 2007年、全国756医療機関の外来受診者3万4730人を対象に水虫罹患率を調べた結果、4人に1人が水虫だった。内訳は足水虫が約5人に1人、爪水虫が10人に1人。罹患者は男女ともに年齢が上がるほど増加。高齢になるほど爪水虫が増える傾向があった。(データ:日本臨床皮膚科医会雑誌; 26,1,27-36,2009)