前回、乾燥だけでなく、手荒れを悪化させる意外な要因についてお伝えしました。今回は具体的な手荒れの症状によって変えた方が良い対策についてご紹介します。ハンドマッサージも取り入れて、セルフケアでキレイな手をキープしましょう。

・老いは手に現れる 手荒れを悪化させる意外な原因
・手荒れのセルフケア 症状別ハンドクリームの使い分け←今回はココ

手荒れのセルフケアにはハンドクリーム

 初期の手荒れは、セルフケアで改善できる。「手荒れ対策の基本は、手を洗うたびにハンドクリームを塗ること。また、夜寝る前にはたっぷりと使いたい。軽い手荒れなら一晩でかなり改善する」と南青山皮膚科スキンナビクリニックの服部英子院長。

 ハンドクリームによって有効な成分が異なる。「かさつきには、ヘパリン系。皮膚科で処方する保湿クリームと同じ成分で、保湿効果が高い。角質層が硬くなって、ざらざらするときは尿素系がいい。保湿効果とともに硬くなった角質をなめらかにする効果がある」と服部院長。

 店頭には多くのハンドクリームが並び、迷ってしまうかもしれない。症状による選び方を知っておこう。

軽い手荒れや予防に【保湿系】
セラミドやヒアルロン酸、シアバター、グリセリンなど保湿成分を配合したもの。予防のためや、初期の手荒れに。

ひび割れ、あかぎれがあるときに!【ビタミン系】
ビタミンCやビタミンEが配合されたもの、末梢血管の血行を促進して皮膚の再生を促す。しもやけにも。

かさつき、かゆいときに【ヘパリン系】
血行を促進して肌の再生を促し、炎症を鎮める「ヘパリン類似物質」が配合されたもの。保湿効果が高い。

ひじやかかとなど、ざらざら部位にも【尿素系】
角質を柔らかくし、角質化した皮膚を融解して即効でつるつるに。ささくれや、出血があるところはしみることがあるので避けて。