手荒れと思ったら白癬菌による手水虫のことも

 手荒れによく似た症状の皮膚疾患がある。まず、多いのが掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)。「初めは小さな水疱だが、やがて角質層がはがれ落ちる。しかし、水疱は次第に膿がたまった膿疱に変わり、かさぶたになる。症状の変化に着目して」と服部院長。

 水虫は足にできると思われがちだが手や指にも発症することがある。「白癬菌による感染症で、角質層がカサカサになり、かゆみはない。足の水虫を触わったりしているうちに感染し、利き手にだけ症状が出ることが多い」と中村院長。

 まれなケースだがダニによる感染症もある。「ヒゼンダニの寄生で発症する疥癬(かいせん)も、角質層が厚ぼったくガサガサになる。高齢者施設で発生しやすく、介護に携わる人は手荒れとの混同に注意」と中村院長。

 いずれの皮膚疾患もセルフケアでは改善しないので、異常を感じたら皮膚科を受診したい。

 次回は、手荒れのセルフケアをご紹介します。
 こちらへどうぞ ⇒ 手荒れのセルフケア 症状別ハンドクリームの使い分け

服部英子
南青山皮膚科スキンナビクリニック院長
服部英子 東京女子医科大学医学部卒業。日本皮膚科学会皮膚科専門医。保険診療の一般皮膚科と自由診療の美容皮膚科で、女性の心に寄り添う治療を行う。特にアトピー性皮膚炎に実績がある。
中村健一
ドクターケンクリニック院長
中村健一 一橋大学法学部、信州大学医学部卒業。聖路加国際病院皮膚科等を経て、おゆみの皮フ科医院を開業。「日経メディカルonline」で「【臨床講座】ドキュメント皮膚科外来」を連載中。

取材・文/海老根祐子 写真・イラスト/PIXTA  構成/羽田 光(日経DUAL編集部)

日経ヘルス2017年2月号掲載記事を再構成

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