肩甲骨はがしストレッチで首にかかる負担を軽減

 一方、遠藤講師は背中からのアプローチも重視。「肩甲骨とそこに付いている僧帽筋の動きを良くする体操で、前かがみなどの首に負担がかかる姿勢を正す。血行促進や良い姿勢を保つ筋力の強化に加え、胸を張るので明るく前向きになれる等の精神面でのメリットも」(遠藤講師)。

肩甲骨はがしストレッチ

1. あごを引き、背すじを伸ばして両ひじを張り、肩より少し上げる。
2. 両ひじをゆっくりと後ろへ引く。
3. 後ろへ引いたまま両ひじを下げ、ストンと力を抜く。1〜3を5回。
デスクワークや家事の合間などに行うと良い。

 いずれも短時間ですみ、1日の中で細切れに行ってOK。特別な道具も不要と手軽だが、毎日続けることが肝要だ。なお手指や腕のしびれや麻痺、高熱、関節リウマチ、事故の直後で骨折や亜脱臼の恐れがある場合は行わず、医療機関の受診を。

 こうした体操とともに「深呼吸」も効果的と両医師は言う。「深呼吸は胸郭を開くので胸を張った良い姿勢に」(銅冶院長)。「自律神経のバランスが整うことで心身の緊張がゆるみ、凝りを改善」(遠藤講師)。