寝つきが悪いだけなら「リズム障害」かも
寝つきが悪くても、寝入ったあとはまとまった睡眠がとれるという人は、夜型の生活パターンになり、睡眠時間帯が後ろにずれたタイプの「概日リズム睡眠障害」の可能性が高い。
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部の栗山健一部長によると、このタイプは睡眠時間が長いのが特徴。休日の自然な睡眠パターンを見ると、午前2時ごろ寝ついて昼ごろまで寝ていたりする。
これを早寝早起きパターンに変えたい場合は光をうまく使うこと。「夜型の人はメラトニン分泌が後ろにずれた状態。メラトニンは光でコントロールされているので、午前中のなるべく早い時間帯に太陽光を浴びるとともに、夜は室内の光量を落とすよう心がけること」と栗山部長。寝る時間はバラバラでもいいが、起床時間を一定にすることが大事という。朝の光が自然に目に入るよう遮光カーテンは厳禁だ。
次回は、慢性不眠の解決法についてご紹介します。
秋田大学大学院 医学系研究科精神科学講座 教授
東邦大学医療センター 大森病院東洋医学科 准教授
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 部長
取材・文/小林真美子 写真/PIXTA