前回の記事では飲酒しない人でも脂肪肝になってしまう原因、自覚的な症状がないまま肝硬変や肝がんに移行するリスクをお伝えしました。今回は、生活習慣の見直しで脂肪肝を予防&改善する方法を紹介します。

前回記事・飲酒しない人にも脂肪肝リスクはある 肥満や過食が原因

脂肪肝の悪化を食い止めるには生活習慣の見直しを

 脂肪肝が疑われたなら、すぐに悪化の予防、改善に着手しよう。女性の場合は、特に更年期以降に脂肪肝のリスクが高まる。

女性の脂肪肝は50代で急増する
女性の脂肪肝は50代で急増する
健康診断受診者を対象に腹部エコー検査で脂肪肝の有無(有病率)を調査。女性は20代では数%だが、閉経後(一般に50歳以降)に20〜30%まで高まる。なお、男性では30代から60代まで年代差はほぼなく30〜40%だった。(データ:J Gastrotenterol.;47,5,586,2012)

 「閉経前は女性ホルモンが内臓脂肪をたまりにくくし、余ったエネルギーは皮下脂肪として蓄積してくれる。だが、閉経後は男性と同様に内臓脂肪として蓄積されやすくなる。閉経前と同じ食習慣を続けることは危険」と慶應義塾大学保健管理センターの横山裕一教授。