驚くほど簡単な方法で、なかなか改善しない凝りや痛みがスーッとラクになる方法がありました。神経のスペシャリストとして知られる理学療法士が臨床の現場から検証を積み重ねて発見した筋肉への最新アプローチを紹介します。

・2分の「うつぶせゆらゆら」で筋肉の質を高める、ほぐす ←今回はここ
椅子や立ち姿勢でもできる「ゆらゆら」応用 筋膜ほぐし

筋膜をほぐせば、痛みや不調が改善する

 筋肉を包む薄い膜状の筋膜は本来、体の動きに合わせてなめらかに滑るように動く。ところが加齢やストレス、姿勢の悪化などで筋膜が硬くなると、よじれや癒着が発生。筋膜には刺激を感知するセンサーがあり、その刺激が脳神経に伝わって「痛み」となる。慢性的な痛みを改善するためには、筋膜をほぐすアプローチが不可欠だ。

■筋肉をソーセージにたとえると……
■筋肉をソーセージにたとえると……
写真左)筋膜の柔軟性が失われて硬くなると、中身の筋肉の動きが制限される。筋膜のよじれも痛みの原因になる。写真右)筋膜はいわば、ソーセージを包むフィルムのようなもの。体のスムーズな動きは、筋膜の柔軟性が決め手に。

 「腰や肩などの慢性的な痛みの原因は、筋肉自体よりむしろ、これを包む膜組織にある」と話すのは、理学療法士の舟波真一さん。そこで考案したのが、よじれて癒着した筋膜をほぐす「うつぶせゆらゆら」だ。

 論より証拠、まずは試してほしい。ゆれる動きで全身が深くリラックスし、心地よい温かさに包まれるのを感じるはず。「なかなかとれない痛みの改善も期待できる」と舟波さん。施術ではこの動きを助けるという。