筋トレはキツイし毎日できない? でもそれでいいのです。3回に分けて紹介している「1日5分これだけ筋トレ」、今回は、上半身の筋トレを見ていきましょう。

【「これだけ筋トレ」をマスターしよう】
・1日5分でできる「これだけ筋トレ」で筋肉貯金しよう
・「下半身のこれだけ筋トレ」で筋合成、ヒップアップ効果
・「上半身のこれだけ筋トレ」でデコルテと二の腕を締める ←今回はここ

「上半身のこれだけ筋トレ」は胸や二の腕に効く

 老けた印象を与える胸元や二の腕のたるみ対策には、上半身の筋トレが効く。初心者なら、ひざをついて行う「ずぼら腕立て」から始めるといい。普通の腕立て伏せより負荷は低いが、「低負荷でも、キツイと感じるまで継続すれば、高負荷の筋トレと同じぐらいの効果がある」と名古屋工業大学の小笠原理紀准教授。

 この筋トレが効くのは胸や二の腕など上半身の筋肉。座り仕事で前かがみの時間が長いと減りやすい部位。ここの筋肉が減ると老けた印象を与えやすい。

「ずぼら腕立て」でつく筋肉は、主に胸の筋肉(大胸筋)と、腕の後ろ側にある上腕三頭筋だ。女性は普段使いにくい部位の筋肉なので、筋トレ効果が出やすい。姿勢を保つことで腹筋や背筋などにも効くので、体幹を鍛える効果もある
「ずぼら腕立て」でつく筋肉は、主に胸の筋肉(大胸筋)と、腕の後ろ側にある上腕三頭筋だ。女性は普段使いにくい部位の筋肉なので、筋トレ効果が出やすい。姿勢を保つことで腹筋や背筋などにも効くので、体幹を鍛える効果もある

 しっかり効かせるには、ひざから首までを伸ばし、わきを締めて行う。二の腕の引き締め効果が増し、体幹も鍛えられる。この姿勢で15回やるのが精いっぱいという負荷でやるといい。

 負荷は、ひじをどれだけ曲げるかである程度変えられるが、「ずぼら腕立て」で15回もできない人は、椅子などを使って(次ページで解説)。逆に簡単すぎるという人は、ひざをつけない普通の腕立て伏せを。

実証実験・筋肉量が増えた!

MRI画像提供:小笠原准教授
MRI画像提供:小笠原准教授

 「これだけ筋トレ」と同等の負荷による実験結果がある。若い男性に週3日ベンチプレスを6週間してもらい、大胸筋と上腕三頭筋の変化をMRIで見た。「ベンチプレスで筋肉にかけた負荷は、最大重量の75%。これは初心者の場合には、15回行うとキツイと感じる程度」(小笠原准教授)。