体幹がしっかり伸びていると、やせやすくなります。前回は、座り姿勢を伸ばす背伸びエクササイズを紹介しました。背伸びはいつでもすぐできるのがいいところ。今回は、立っているときも、寝ているときもできる背伸びで、さらに体幹バランス力を高めるエクササイズを見ていきましょう。

前回記事・「背伸びエクサ」でやせ体質に 怠けた座り姿勢を矯正

日常的に体幹を使えていますか?

 あの人と同じ量しか食べていないのに、自分のほうが太りやすいのはどうして——? その理由は「使えない体幹」にあるのかもしれない。

 自分では姿勢は悪くないと思っていても、「立ち話をするときにはついどちらかの足に体重をかけてしまう」、「電車では席が空いたらすぐ座る」、「壁があるなら寄りかかりたい」など、すぐ「楽」な姿勢を取ろうするようなら、体幹が使えていない証拠。思い当たる人は、デスクワーク中の気分転換に背伸び、移動のときに背伸び、エレベーターに乗ったら背伸び、寝て起きて背伸び……と生活の中に習慣づけて、「使える体幹」を取り戻そう。

 「体幹の筋肉がしっかり使えるようになると、代謝が高まるだけでなく、たるんだ筋肉が引き上げられ、お腹まわりや背中がすっきりし、立ち姿も美しくなる」と仲野整體(せいたい)の仲野孝明院長は話す。

立って背伸びエクササイズ

 体の「あるべき位置」が最も分かりやすい背伸び法。背中が反っていたり、首が前に出ていると、ぐらつきやすい。つま先立ちでやれば、体幹のトレーニング効果もバツグン。

【1】足を肩幅に開いて立ち、組んだ手をゆっくり上げる ⇒ 【2】全身を手で引き上げるように伸ばす ⇒ 【3】つま先立ちでさらに全身を伸ばす(5秒) ⇒ 【4】上半身を左右に倒して脇を伸ばす(左右5秒ずつ)
【1】足を肩幅に開いて立ち、組んだ手をゆっくり上げる ⇒ 【2】全身を手で引き上げるように伸ばす ⇒ 【3】つま先立ちでさらに全身を伸ばす(5秒) ⇒ 【4】上半身を左右に倒して脇を伸ばす(左右5秒ずつ)

 立って背伸びエクササイズ、4連の動きを一つひとつ見ていこう。

【1】足を肩幅に開いて立ち、組んだ手をゆっくり上げる

 背すじを伸ばし、足を肩幅に開いて立つ。ひざとつま先を前に向ける。両手を体の前で組んで裏返し、手の甲を見ながら、ゆっくりと息を吐いて手を上げていく。

【2】全身を手で引き上げるように伸ばす

 手が頭の上に来たら、一度大きく息を吸う。手の甲を見つめたまま、息を吐きながら手のひらで空を押し上げるように全身を伸ばす。

【3】つま先立ちでさらに全身を伸ばす

 【2】と同じことをつま先立ちで行う。体幹がしっかりしている人ほどぐらつきにくい。できる人は、かかとをそろえてさらにレベルアップ。

【4】上半身を左右に倒して脇を伸ばす

 かかとを下ろしたら再び足を肩幅に開く。大きく息を吸って、両腕を伸ばしたまま上半身を左側に傾け、右の脇腹を伸ばす。息を吐きながら5秒キープ。逆側も同様に。