前回、長時間にわたる座りっぱなしの生活は、「垂れ尻」の原因になるということを日本体育大学准教授の岡田隆さんにお聞きしました。今回は垂れぐせを取りながら、ボリュームアップできる尻トレをご紹介します。3ステップ5分でできる簡単なエクササイズでお尻を鍛えましょう。

尻トレ入門 座っているだけでお尻が垂れるのはなぜ?
・5分尻トレプログラム 垂れぐせを取ってボリュームUP ← 今回はココ

 「尻トレ」プログラムは3ステップ。1つ目のステップは、硬くなったお尻や股関節まわりの筋肉をほぐす。2つ目のステップは、強い刺激を入れて眠っていた筋肉を目覚めさせる。最後の3つ目のステップは、お尻を上部・下部の2パーツに分けた筋トレで鍛えていく。

 肝は、2つ目のステップ、お尻の筋肉を目覚めさせる「3秒スクイーズ」だ。「お尻の形を決める大殿筋を強烈に縮める(スクイーズ)ことで、『ここに筋肉があるよ!』と体に気づかせる。すると3つ目のステップの筋トレで鍛えたい筋肉にしっかり効いてくる」と日本体育大学准教授の岡田隆さん。

 スクイーズは回数よりも「1回1回、自分が出せる最大限の力で」お尻にギュッと力を入れることが重要。「これ以上は力が入らないという状態まで筋肉を縮めて疲労させ、続く筋トレでは筋肉を十分伸ばしながら力を入れることで、最大の効果を狙おう」(岡田さん)。

お尻を上げてボリュームアップ、この筋肉を狙え!
 筋繊維が多方向に走り範囲も広い大殿筋は、トップを引き上げる大殿筋上部、お尻と太ももの境目を作る大殿筋下部に分けて鍛える。骨盤を安定させる中殿筋と腸腰筋、硬くなると垂れを加速させるハムストリングス、お尻の筋肉と連動して働く内転筋もターゲット。

 次のページから、3つのステップの尻トレプログラムを見ていこう。