抗菌・抗炎症作用にすぐれ、昔からニュージーランドの人々の健康を守ってきたマヌカハニー。カゼを防ぎ、乾燥肌対策にも効果を発揮するという3大効果を紹介します。

・マヌカハニーの3大効果 ニュージーランドの「守り薬」 ←今回はココ
・マヌカハニーのカゼ予防レシピ 1日1回大さじ1杯

 ニュージーランド原産のハチミツ、マヌカハニー。「ニュージーランドでは昔から『メディカルハニー』として健康維持に使われてきた」と生活の木カルチャー事業本部の佐々木薫さん。

マヌカハニーとは?
 ニュージーランドに自生するフトモモ科の低木、マヌカの花蜜から採れるハチミツのこと。マヌカの木は先住民族マオリにとって「癒やしの木」とされていた。昔から薬として用いられ、地元の登山家は山に入るときに必ず携行するという。

 マヌカは樹高3~4mの低木。クリスマスの時期にいっせいに白い花をつける。葉はお茶、精油に使われる。
(写真:『スーパーはちみつマヌカハニー使いこなしBOOK』より)
(写真:『スーパーはちみつマヌカハニー使いこなしBOOK』より)

マヌカハニーの抗菌・抗炎症成分

 マヌカハニーが健康維持に使われてきた理由は、抗菌・抗炎症作用。もとは、マヌカハニー特有のメチルグリオキサール(MGO)という成分だ。マヌカの花蜜に含まれる「ジヒドロキシアセトン」という成分が、ハチが蜜をつくる過程で変化してできる。

 「MGOには細菌やウイルスの増殖を抑える働きがあり、カゼやむし歯、歯周病の予防、のど痛の緩和への効果が期待される。胃中のピロリ菌を減らす、腸内フローラを整えるという研究結果もある」とマヌカハニー研究を行う兵庫県立大学環境人間学部の加藤陽二教授。

 もう二つの健康効果のもととなる成分は、メチルシリンゲート(MSYR)、そしてMSYRの配糖体であるレプトスペリン。炎症性酵素の阻害活性がある。

マヌカハニー 商品の選び方

 ニュージーランドの団体などによって品質に基準が設けられているが、MGO量が多いほど抗菌効果が高く、グレードも上がる。しかし、人為的にMGOが添加された事例もあり、マヌカ花蜜に由来するレプトスペリンという成分の量が新たな基準値として注目を集めている。

 購入するなら、食べやすく、認証基準のあるものを選ぼう。たとえば「UMF(ユニークマヌカファクター)」は、MGO、レプトスペリンなどの含有量によりグレードが数段階に分かれる。「グレードが上がるほど価格は高く、味のクセも強い。健康維持ならグレードは5+でも効果は十分。味も食べやすい」(佐々木さん)。

※1歳未満に食べさせるのはNG! ほかのハチミツ同様、マヌカハニーも、1歳未満の乳幼児には与えないこと。

<マヌカハニーのグレード 代表例>
<マヌカハニーのグレード 代表例>
(データ:UMFはUMFハニー協会による。同会ではメチルグリオキサールをMGと表記。MGOの数値はマヌカヘルス社の参考値)