20代、30代を仕事に学びにと忙しく過ごし、生活が落ち着いたアラフォー、アラフィフで婚活を始める女性が増えてきました。周りを見渡すと40代、50代で良きパートナーに巡り合った友人もちらほら。とはいえ、ARIA世代の婚活はそれほど甘くありません。結婚相談所を主宰し、仲人として数々のカップル成立をサポートしてきた鎌田れいさんが令和の婚活サバイバル術を語ります。

 40代、50代になりますと、20代、30代の頃に数年間付き合って結婚には到らずに別れてしまった恋人がいるという方が多い気がします。連絡先は削除しておらず、ある日突然、連絡が来る。懐かしくなって再会すると、焼けぼっくいに火が付いてしまう。ところが、結婚できなかった恋人というのは、関係を復活させても、やはり結婚できないケースがほとんどなのです。

婚活がうまくいかない時に昔の恋人からの連絡

 希美さん(42歳)は、結婚相談所での婚活を初めて半年になりますが、なかなかいい出会いに恵まれずにいました。婚活を一生懸命にやっている人たちが、婚活疲れを起こすのが、ちょうどこの頃です。

 気持ちが折れないようにサポートをしていこうと思っていたら、希美さんから、「面談をお願いします」という連絡が入りました。

 事務所にやってきた彼女が言いました。

 「少しの間、休会しようと思います。実は、元彼から連絡があって、ここ1カ月くらいよく会っているんです。彼は実家暮らしなので、仕事が早く終わった日や週末に私のマンションに来て、泊まったりしています。彼と一緒にいると、やっぱり楽なんです。今は彼との関係を大切にしようと思っています」

元彼から連絡があり、よく会うようになった(写真はイメージ)
元彼から連絡があり、よく会うようになった(写真はイメージ)

 この元彼というのは、希美さんが35歳の終わりから39歳の半ばまで約4半年付き合っていた修治さん(45歳)です。2人が知り合った当初、彼は小さなIT関係の会社を立ち上げていました。ところが、付き合い出して2年たった頃、彼の会社の業績が思わしくなくなり、オフィス兼自宅として借りていたマンションを引き払い、実家に戻って、そこで仕事をするようになりました。

 別れのきっかけは、40歳という年齢が見えてきた希美さんが、「結婚」という言葉を持ち出したから。

 「最後のチャンスに子どもが欲しいし、家庭を築きたいの。もう付き合って4年半になるし、結婚についてどう考えているの?」

 すると、修治さんが言いました。

 「今は仕事が不安定だし、家族を築いていく心の余裕はないよ。もしも希美が結婚することを望んでいたとしたら、今の俺は、ふさわしくない。それをかなえてあげることはできない」

 そう言われて、希美さんは修治さんとの別れを選択したのです。