ARIA世代になると、仕事のやりがいも安定した収入も満足できる大企業から飛び出し、もう一度自分だけのステージを探し始める人がいる。スパイスコーディネーターとして活動する梅沢郁さん(46歳)もその一人だ。フリーランスになり、会社員時代より収入は大幅に減ったが「自分が大切にしたい生き方に幸せを感じる日々」だという。なぜ、梅沢さんは積み重ねてきた多くのものを手放す大きな決断ができたのだろうか。

(上)仕事も収入も満足だけど、「人生を見直す知らせが来た」 ←今回はココ
(下)55歳で夫が早期退職したら、稼ぎ手を選手交代したい

 「会社を辞めたのは8年前。辞めてよかったのかどうかは、今も分かりません。大好きな会社でしたから。フリーランスで仕事をするようになり、『今だったらもっとうまくやれたのかな』と振り返ることもありますよ。でも、後悔はしていないんです。自分の体や感覚を大事にし、大切な彼(夫)との時間も取り戻すことができました。今、毎日ワクワクしています

 梅沢郁さんは、10年勤めた石油開発会社を38歳の時に退職した。そして40代のスタートとともにフリーランスとして独立。健康と美容のためにスパイスを日常に取り入れることを提案する「スパイスコーディネーター」としての活動を始めた。

スパイスコーディネーターとして活動している梅沢郁さん「会社員時代より収入は大幅に減りましたが、毎日が充実しています」
スパイスコーディネーターとして活動している梅沢郁さん「会社員時代より収入は大幅に減りましたが、毎日が充実しています」

 実は、梅沢さんの20代は「ブラック職歴」というほど、変動が激しい。